「称号」あとがき

最後まで読んでお分かりになった方もいるかもしれませんが、マイオスというのは第三章の冒頭で説明されていた人です。

前人未到の砂漠を超えて、やせた南の土地に水脈を発見し、ルセールという王国を建設した勇者で、「称号」はこの人の子供時代の話ですね。同年代の少女が出てきますが、彼女との関係は今後も続きまして、彼が冒険に出る時には彼女を泣かせる予定です(笑)。

余談ですが、Do As Infinityの「冒険者たち」という曲がマイオスのテーマソングです。彼はかなり気に入っているので、若者になってからの話や、ルセール王になってからの話も書いてみたいですね。

レシラードというのは突発的に思いついた人で、ぶっちゃけ今回限りの人です(笑)。サナミィ村の村長ギフルダーラと同じく、名前はその場で思いついて書きました。つーか性格も見た目も職業も、思いつくままに書いたんですが。

「称号」というタイトルは、小説を書いた後で、100のお題の中にこれとぴったりくるタイトルはあるかな? と探して、つけました。最初は「称号」に関係なかったんですが(笑)、タイトルをつけてからそれらしくなるように少々改変。レシラードは芸術家としては史上初の「最上級貴族」の称号を、そして少年は「ルセール王」いやむしろ「英雄」という称号を手に入れた、という事にしたわけです。いまいち分かりづらかったかなあ、と思わなくもないんですが、話としては気に入っています。

時間軸的には510年くらいの話でしょうか。クリフたちの時代から250年くらい前の事なので、ちょっと違和感があったかもしれません。

石の彫刻に関する知識不足で、石の描写や彫刻する事に関する説明文を書くのが難しかったですね。彫刻に関しては少々ごまかしてしまいました(^^;)

「石を彫って像にする」のではなく、「中から出してやる」のだ、という話は、以前どこかで聞きかじったものです。確か仏像を彫る人が言っていた話だったかと。テレビで見たような記憶があるんですが、何だったかは定かではありません。

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