豆知識 −Trivia−

時の考え方について

時を知るための時計はありますが、機械式のものはなく、水時計か日時計です。
町には時計塔があり、人々は鐘の音で時間を知ります。一日は24時間です。
鐘つきは夜明け、八時、十時、正午、二時、四時、日没の七回鐘をつきます。
夜は鐘をつかないので、人々は時間を知ることはありません。
一週間という区切りはなく、五日、あるいは十日で一区切りにされています。
「日曜日は休息の日」といった概念もありません。
定期的な「休日」は毎月の最初の日と決まっていて、それ以外の休む間隔は、職種によってそれぞれ決まっているようです。
一ヶ月は雨、虹の月が20日、それ以外は25日、凍夜は毎年30〜33日程度となっています。
凍夜の月は春風が吹いて一年が始まると同時に終わり、毎年決まった長さではありません。
一年は九ヶ月で構成され、210〜220日くらいです。
季節感については「各地の季節」を参照してください。別窓で開きます。

長さの単位について

長さを含め、度量衡は十進法が多く、長さは1ザーが基本単位です。
1ザーは2cmで、これより短い場合は1/10ザーなどと言います。
1/10ザー = 2 mm
1ザー = 2 cm
1サッソ = 20 cm = 10ザー
1アルカッソ = 20 m = 100サッソ
1ロッカ = 2 km = 100アルカッソ

余談ですが「アル」は100を意味する言葉です。
アル+サッソ→アルカッソ(100のサッソ)ということになります。
さらに余談。10000は「レアル」です。なので、ロッカ=レアルサッソです。普段はロッカと言いますが。

重さの単位について

1トミル=0.2gで、これが重さの基本単位になっています。これは世界共通です。
トミルというのは、世界中に分布している蔓性植物で、小さな豆が収穫できます。
このトミル一粒がきっかり0.2gで、どの豆もすべて同じ重さなので、かなり正確に計る事が出来るのです。

1トミル = 0.2 g
1アルトル = 20g = 100トミル
1レアトル = 2 kg = 100アルトル

これでいくと、100gのお肉は5アルトル、体重60kgの人は30レアトルという事になります。
長さの項でも書きましたが、アルが100を意味し、レアルが10000を意味しています。
アル+トミル→アルトル、レアル+アルトル→レアトルとなっています。

貨幣について

貨幣は鋳造されていますが、紙幣はありません。
使われているの硬貨は金貨、銀貨、銅貨で、銀貨と銅貨は1/10の小さいものがあります。
単位としては1/100銅貨(約1円)もありますが、実際の硬貨は作られていません。
国や地域によって通貨は違い、金貨や銀貨の呼び名も変わります。
分かりにくいかとも思ったので、LL本文では金貨、銀貨などの名称で通しています。
ちなみにレノアでは金貨をユッディ、銀貨をフラーゼ、銅貨をシグと呼びます。
また、レノア金貨と特別に呼ばれるものが発行されていて、希少価値のある商品として取り扱われています。
これは代々の王が即位して一ヶ月だけ発行され、王の顔と名が彫りこまれます。

1/10銅貨 = 10円
銅貨 = 100円 = 1/10銅貨×10枚
1/10銀貨 = 1,000円 = 銅貨×10枚
銀貨 = 10,000円 = 1/10銀貨×10枚
金貨 = 100,000円 = 銀貨×10枚

魔法について

魔術師が自然界の力を借りて行う働きのことを「魔法」と言っています。
一般的には、労力や時間を軽減するための知恵といった認識です。
「かまどで火を焚くよりは早く火がつく」とか、「濾紙を使わずに水の不純物を取り除く」とか、そういった日常的なことが多く行われています。
「火種なしで一瞬にして火をつける」とか、「水の透明度を驚異的に上げる」とかいったことはそこらの魔術師には出来ません。
行うためには術法を学び、何度も練習することが必要で、天性の素質も必要なので、誰もが魔術師になれるわけでもありません。
まあそのへんはどんな職業でも同じことですが。

「魔術師」という職業は、ギルドで試験を受けて認定書をもらい、仕事を請け負って金を稼ぐ、というものですが(詳しくは「職業」を参照してください)、人々の認識は特別な仕事というものではなく、「町の便利屋さん」という程度のものです。
例えば「ちょっと出かけるから、夕方までにこの薪の山を割っておきたい」という場合、魔術師に頼むと割っておいてくれます。
もちろん、肉体労働で割ってくれる人もいますから、そういう人に頼んでもいいわけですが、費用と値段とをよく比較する必要があります(肉体労働で割る方が時間がかかり、賃金は安い、というのが通常の例です)。
魔術師が使う術法は人それぞれで、人によって得手不得手もありますので、どういう手段で薪を割るかは頼んだ相手にお任せです。
値段の交渉なんかもそれぞれですが、大体の相場はギルドで決められていますので、大幅には違いません。
暴利をむさぼる輩がいれば被害者などによってギルドに通報され、とっつかまってしまうでしょう。

魔術師は町の便利屋と書きましたが、彼らが博学であることも確かです。
医療や教育は世界的に統一されているわけでなくなく、各国や地域でそれぞれに研究されているだけなので、魔法の勉強の際に様々な学問を修めた魔術師が開業医や教師になることは多くあります。
逆に言えば、大抵の医者や教師は何らかの魔法が使えるといっても過言ではないかもしれません。
ただし、一瞬で傷を治す魔法や子供の頭を良くする魔法などというものがあるわけではなく、彼らは術法を使って、というより、自分の知識を駆使して職務を全うしているだけです。

前述の通り、空を飛ぶ魔法といったような、人知を超えたものはほとんど存在しません。
魔法は人間がちょっと自然界の力を借りている、というだけのものなので、あまり大掛かりなことは元々出来ないからです。
一部の、その存在さえ定かではない大魔法使い、あるいは賢者と呼ばれる人々が、そのような術を使うという噂はありますが、一般市民は子供のおとぎ話と同様のものと考えています。

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